【知らないと資産価値を激減させる「断熱性能等の義務化」】
実はこの「建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律」では、住宅
の省エネルギー性能に最低基準が義務化されるのは2020年を予定しています。
「なんだ、2年後か。じゃあまだ関係ないな・・・。」
と思った方、それは大きな間違いです!
この法律は、将来の私たちの人生設計に大きく影響してきます。例えば、
2020年までには住宅を購入したいと考えている方はもちろん、今住宅を所
有している方にもこの法改正で、どのような影響があるのかを知っておく
必要があります。
もし2020年以降の義務基準に満たない家を新築しまった場合、わずか数年
でせっかく建てた自宅が型落ちになるという意味でもあり、ファイナン
ス的には資産価値がガクンと下がってしまう可能性が高くなります。
類似の事例を見ながら検証してみましょう。それは同じく住宅の質の三大
要素の一つである、「耐震」で過去に発生しました。
現在の耐震基準は1981年に施行された、現行基準の「新耐震基準」と、そ
れ以前の「旧耐震基準」に分けることが出来ます。
(細かくはもっとありますが今回は割愛します)
この1981年より前の建物を、不動産業界では「既存不適格」といいます。
「既存不適格」とは、読んで字のごとく、「現在の耐震性を満たしていな
い違法建築」という意味です。ただ、違法建築と言ってしまうと、建てた
当初は合法だったんだから、さすがに違法建築とするのは少々可哀想だと
いうことになり、ひねりだされたネーミングが「既存不適格」。
これまた読んで字のごとく、「現行法で見ると違法建築だけど、建築当時
は適法だったんだから違法とすると可哀想だな・・・、ということで特別
扱いで違法ではないが不適切」という意味です。
しかも今回の性能基準は、断熱基準値を含め、以前より更に複雑化してお
り、エビデンス確保に問題が生じる可能性があります。
例えば熱侵入に関する専門設計分野がこれまで無かったのに加え、経験値も低い
という事もあるようです。熱の事を理解し、それに対処できるかがカギと
なりそうです。
例えば熱伝導率一つから見ても、どの熱に、どんな材料を使うか、で資産
価値が左右されます。
もっと厄介なのは、例えば住宅設計で、断熱基準値に達していないと判断されれば、関築確認が下りなくなる?可能性があります。
=お家が建てたくても建てられない…なんていう事になると?・・・
せっかく土地を購入したのに、税金ばかり払うの?いつ家は建つの?
なんて事にならないよう!